大富豪の量産国 イスラエルの若者のキャリア事情

こんにちは、ゆいです。

今回はイスラエル滞在中に、現地の方から聞いた

キャリアの話がとても面白かったので

ご紹介したいと思います。

目次

イスラエルってどんな国?


皆さんは、イスラエルって聞いてどんなイメージが湧きますか?

世界的にも大富豪が多いことは有名だし、

facebookのマークザッカーバーグ、

映画監督のスティーブン・スピルバーグ、

Microsoftのビル・ゲイツ、

Googleのセルゲイ・ブリン等、

世界の経済を動かしている有力者には、ユダヤ系がとても多いです。


1990年代のロシアには、

「7人でロシアの経済の半分を支配している」

と言われる新興財閥が現れましたが、

7人のうち5人はユダヤ系でした。


最近はITや情報セキュリティ分野
も盛り上がっていて

「中東のシリコンバレー」と呼ばれており、

車で1〜2時間くらいで行ける範囲のエリアに、

スタートアップが6000社とかあったりします。

GoogleやMicrosoft等のIT企業の研究施設もありますし、

インテルが1.7兆円で買収した自動運転技術のMobileye等でも

話題になりました。


人口は少ないけれど、

経済界(それ以外でも)圧倒的な存在感を持つユダヤの人たちが、

子供の頃からどんな教育を受けているのか、

学生時代からとても興味がありました。

ユダヤ教の教典であるタルムードに関する本を読んだりしていたのですが、

この教えがまた、すごく面白かったです。

この世に人を傷つけるものが3つある。「悩み・諍い・空の財布」
このうち、空の財布が最も人を傷つける。

体は心に依存している。心は財布に依存している。

自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、一体、誰が自分のために生きてくれるのだろうか

10人の人がいるとしたら、そのうち1人はどんなことがあってもあなたを批判する。あなたと嫌ってくるし、こちらも相手を好きになれない。そして10人のうち2人は、互いに全てを受け入れ合える親友になれる。残りの7人は、どちらも出来ない人々だ。

例えば、こんな教えです。

宗教の教典なのに、綺麗事は一切なしの、超現実的な教え。

でも、これって真理だと思った。

こういう超現実的なサバイバル理論みたいなものに、

子供の時から触れてきた人たちって一体どんな人たちで、

彼らが築いている国ってどんなところなのか、

いつか自分の目で見てみたいと思っていました。

イスラエルが国を維持・拡大していく戦略みたいなものには

とても興味があります。


実際、イスラエルは

1948年には60万人だった人口を現在850万人まで増やし

市場は小さいけれど一人当たりのGDPは日本より上

(イスラエルUSD41,000超、日本はUSD40,000。

イスラエルの人口の2割を占める正統派ユダヤ教徒は労働しないため、

実際の一人当たりの生産性はもっと高いと思われる)、

ITや情報セキュリティ分野でも存在感を示し

食料自給率も高い(95%)。

すごいなあと思います。

前置きが長くなりましたが、

そんなイスラエルで現地の方から聞いたキャリアについての話が、

印象的だったのでご紹介します。

イスラエルの首都 テルアビブ

 

高校 > 兵役 > 海外放浪 > 大学 > 就職が
イスラエルの若者のキャリアの流れ

現地の人と話をしていて驚いたのが、

この一般的な(らしい)キャリアの流れ。

女性も兵役があるのは知っていたけれど、

その後の「海外放浪」って一体何だ?と。


「イスラエルは男女共に兵役があって、

 兵役が終わったら結構みんな1〜2年くらい海外放浪するから、

 大学入学も日本より遅いし、社会人として働き始めるのも

 30歳手前とかだったりするんだよね」


という現地の方のお話。

詳しく聞いてみると、みんな兵役で2〜3年拘束されるから、

それが終わったら好きなところにバックパック旅行したり、

現地で働きながら海外を回ったりするらしい。

みんながみんなそうするわけじゃないけど、

珍しいことではないというか、結構一般的なんだとか。

海外放浪に限らず、キャリアについてはとても柔軟な印象。


どうりでみんな英語流暢なわけだ(笑)


私がバス停で仲良くなった大学生は、

兵役の後2年くらいバルセロナとマヨルカ島に行っていたらしいし

(羨ましすぎる笑)、

現地在住の日本人の方の旦那様は

30代後半で2年くらいインドに行っていたそうだし、

その方の上司は、大学卒業後にやりたいことが見つからなくて

3年くらいバーテンをやり、

その後IT企業のマネジメントをやっているらしい。


高校までの教育のレベルが高いわけでもなければ、

(予想と違って)全てのユダヤ教の人が

熱心にユダヤ教の教えを学ぶわけでもないそうなのだけど

(ユダヤ教徒の中にも熱心な正統派から穏健派まで色々ある)、

海外で視野を広げて明確な目的意識を持った上で大学に入るから、

モチベーションが高い学生が多いかもね、

というコメントだった。

あと学歴は一切関係なく、

「その人にどれだけ稼ぐ力があるか」

という完全実力主義らしい(笑)


まあ、イスラエルの全ての人が超レベル高いわけでも、

モチベーション高く仕事している訳でもないと思うし、

問題も色々あるのが実態だとは思うのだけど、

それでも

海外放浪が一般的」っていうのは、

すごく面白いな、と思った。


もっというと、意図してか偶然かは分からないけど、

すごくよくできた仕組みだな、と思った。

「広い視野を持った優秀な人材の育成」は、国力に直結すると思うから。


ユダヤ人の強さって、

世界中のユダヤ人ネットワークの存在が一つの理由だと思っていて。

国が出来るまでの歴史的な背景ももちろんあるし、

スタートアップ企業を見ていても、

自国のマーケットが小さい分、

最初から世界展開を前提で考えていて、

圧倒的に視野が広いな、と感じる。

日本は人口減ってきてるとはいえ、それでも世界第3位のマーケットだし。


「キャリアの中の選択肢に海外放浪があるのが普通」

というこの文化は、

長い間自分たちの国を持つことができなかった複雑な歴史、

そしていつ自分たちの場所を失うかも分からない環境の中で、

生き残っていくために生み出された文化なのかな、と思った。

まあ勝手な想像だけれども。


ちなみに今イスラエル政府は

世界中から優秀なユダヤ人をイスラエルに集めようとしていて、

彼らのイスラエル訪問ツアーを作ったり、

色んな施策をしています。

世界34億人の聖地 エルサレム

何事においても、仕組みは大事だよね、という話


この話を聞いて思ったのが、

何事においても「仕組み」は大事だということ


個人的に、何かが成功している時、

そこには成功している理由というか、

ちゃんとした仕組みの様なものがあると思っている。


もちろん、たまたま運が良かったとか、

タイミングが良かったなんてこともあると思うけれど、

ことビジネスにおいては特に再現性が大事になってくると思うんです。

いかに再現性を出せる仕組みを作るか

(運だけでビジネスやるなんて博打みたいなこと、

 怖すぎるから当たり前ですよね。笑)


そういう意味でも、

今回のイスラエル旅行での話は、とても勉強になりました。

世界は広いですね。

自分の知っている世界なんて

世界の中のほんの一片に過ぎないし、

世の中には面白いもの、素敵なものがたくさんあるな〜と

つくづく思います。

今の自分の常識に捉われず、

どんどん視野を広げて学んでいきたいな、

と思ったイスラエルの旅でした。

イスラエルは、

とてもフレンドリーで親切な人が多いことも印象的でした。

是非興味があれば、一度遊びに行ってみてくださいね。


以上、イスラエル旅行で聞いた現地のキャリアについてでした。



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私は大手企業を退職後、現在フリーのマーケティング・コンサルタントをしています。
 
 
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