こんにちは、ゆいです。
今日、「チーズはどこへ消えた?」という本を読みました。
有名な本なのでご存知の人もいるかもしれません。
二匹のネズミと二人の小人が、チーズを求めて迷路の中を進んでいく、非常にメッセージ性の強い物語でした。
この本のテーマは「変化にどう対応するか?」
そして、「変化とは、何かを失うことではなく、実は得ることなんだよ」というメッセージが印象的でした。
私自身の経験も踏まえ、感想を書いていきたいと思います。
目次
「チーズはどこへ消えた?」要約
迷路の世界で、チーズを探し回る二匹のネズミと二人の小人。
チーズを探すのは、食料にするためと、幸せになるため。
みんな、「チーズを手に入れれば幸せになれる」と思っている。
ネズミも小人も、努力の甲斐あって、迷路の世界で最初のチーズスポットを見つけます。
チーズを見つけて最初は喜んだネズミ。
でも、毎日チーズスポットに行くたびに、チーズが少しずつ減っていることに気づいていました。
そしてある日、その場所からチーズがなくなっていた時も驚きませんでした。
チーズがなくなってしまったことを理解したネズミは、新しいチーズを求めて再び迷路に入っていきます。
一方の小人は、大量のチーズを見つけたことに満足し、チーズが少しずつ減ってきていることに気がつきません。
なので、ある日チーズが消えた時、ネズミよりも動揺したのは小人たちでした。
「どうしてチーズが消えてしまったんだろう?」
ネズミよりも知恵がある小人たちは、どうしたものかとあれこれ事態の分析を始めます。
そして数日が経ち、お腹が空いて、チーズはもう戻ってこないのだと現実を受け入れざるを得なくなると、ようやく新しいチーズを探すために迷路の中に入っていきます。
「もしチーズが見つからなかったら、餓死するかもしれない・・」
小人は、恐怖と戦いながら、複雑な迷路の中を少しずつ前へ前へ進んでいきます。
そしてその中で、少しずつ自分の失敗に気づき、変化を受け入れて行動することの重要性を理解していきます。
「自分のチーズが大事であればあるほど、それにしがみつきたくなる」
「変わらなければ、破滅することになる」
「もし恐怖がなかったら、何をするだろうか?」
「常にチーズの匂いを嗅いでみること。そうすれば、古くなったことに気づく」
「新しい方向に進めば、新しいチーズが見つかる」
「恐怖を乗り越えれば、楽な気持ちになる」
「チーズがないままでいるより、迷路に出て探したほうが安全だ」
「早い時期に小さな変化に気づけば、やがて訪れる大きな変化にうまく対応できる。」
「変化は起きる。変化を予期・探知し、すばやく適応せよ。変わろう。変化を楽しもう!」
「チーズと一緒に前進し、それを楽しもう!」
そして、なんとかネズミたちが待つ新たなチーズスポットに到着。
そこには、最初のチーズスポットよりも、ずっとたくさんの美味しいチーズがありました。
「変化とは、何かを失うことだと思っていたけれど、実は何かを得ることなんだね。」
「最大の障害は自分自身の中にある。自分が変わらなければ、事態は好転しない。」
小人たちが新たなチーズを手に入れ、教訓を得たところで、物語は幕を閉じます。
私がこの物語で特に印象に残ったのは、
-
変化は失うことではなく、より良い新しいチーズを手に入れるチャンスである
-
小人は新しいチーズ以上の価値を、変化を乗り越える過程で得ている
の2点です。
まず一つ目。
変化は失うことではなく、より良い新しいチーズを手に入れるチャンスである
これは、自分自身の捉え方と行動がすべてを決めるな、と。
人生の中で、変化は避けられない。
大切な人と別れなければならないことや、一生懸命努力して手に入れた大切なものを手放さなければならない場面というのは、誰しもあると思います。
その時に、それを「損失」と捉えるのではなく、「新しいチャンス」に変えられるかどうか。
たとえば、
新しい配属先が、自分の希望の部署ではなかった。
第一志望の大学に入れなかった。
仲の良い友達や恋人と別れてしまった。
変化の多いこの季節、落胆したり、落ち込むことはあると思う。
けれど、自分自身の経験や、まわりを見ていても、必ずしも悲観する必要はなくて。
私の知り合いで、浪人してまで第一志望の大学を目指したけれど、結局受からなくて滑り止めの大学に進学した人がいる。
2年越しの努力が実らなくて、最初はものすごく落胆したそうだ。
でも、彼はその悔しさを見事にバネにした。
「大学なんて単なる箱だよなって思ったんです。
大学名のブランドが欲しくて大学に行こうと思ったわけじゃないし、結局自分が何をやるかだな、と。
第一志望ではなかったけど、その分やりたいことを片っ端からやろうと思いました。」
そして、行動を積み重ねた結果、今は普通の「大学生」以上の活躍をしている。
「希望の大学に入学して満足していたら、きっとここまで貪欲に動けなかったと思います。」
別れた分だけ新しい出会いは入ってくるし、前の人と別れたからこそ今最高だと思える人に出会えた話も山のようにある。
2年前、「彼みたいな人にはもう二度と出会える気がしない」と泣いていた女友達は、
当時の彼よりもずっと素敵なご主人と結婚して、可愛い子供にも恵まれて、「あの時別れて本当に良かった!笑」と笑っている。
その時は「お先真っ暗」って思っても、人生意外とそんなもんだ(笑)
成長すればしただけ、自分が出会える世界のレベルも上がっていく。
もし小人が、ずっと失ったチーズを嘆いているだけの物語だったら、それは単なる「損失」でしかない。
けれど、そこから立ち上がって新しいチーズを目指したから、「新しいチャンス」を手に入れることが出来た。
結局すべて自分次第なんだよね。
大事なのは、変化が起きた後どうするか。
二つ目。
小人は新しいチーズ以上の価値を、変化を乗り越える過程で得ている
新しいチーズもさることながら、「チーズを手放すこと」で得られる気づきや、「新しいチーズを手に入れるまでの過程」で得られる学びの方に、より大きな価値があるのかな、と個人的には感じている。
小人が恐怖と戦いながら、新しいチーズを見つけるまでの過程で得たたくさんの学び。
小人が身を以て学んだ教訓は、チーズのように突然取り上げられることはない。
これから先の小人の人生で、ずっと小人を支え続けてくれるものだ。
それに、恐怖を乗り越えながら挑戦した経験は、大きな自信になる。
私自身の話を少しすると、最近私が「チーズを失った」経験というのは、
7年間一緒に過ごした夫と別れたこと。
あとは、一生懸命努力して入った会社を退職したこと。
会社を辞めるとき、まわりの人には「すごい決断力だね」と言われたけれど、正直なところ、私にとっては結構な挫折経験だった。
「こんな生き方がしたい」と思って必死こいて入った会社に、結局適応できなくて続けられなくなったんだから。
でも、努力した先に幸せな未来がないなら、方向転換は少しでも早い方がいいと思った。
私は割と淡々と書いてしまう方だし、あまりリアルの世界で人に話すことはないけれど、
当時は正直めちゃくちゃつらかった。
一生一緒にいられると思っていた夫と、お別れしなければならなくなったこと。
同時期に社内で部署移動があり、新しい仕事にやりがいが持てず苦しんだこと。
人生の中で大事にしてきたものが、一度に全部なくなって、どこに向かったらいいのかわからず右往左往していました。
先が見えない毎日が苦しくて、当時は精神的にもかなり追い詰められてたなあ。
でも、このチーズを失ったことで、私はもっと素晴らしいチーズを手に入れることができました。
ネットビジネスの世界に出会って、優秀な若手経営者たちに出会って、自分の実現したい未来を作るために仕事ができるようになった。
当時は、自分が数千万〜数億の世界を目指せるなんて夢にも思わなかったけれど。
それは、何かを我慢せず自分の価値観に則って仕事ができることだったり、
知識を学べば学ぶほど人の役に立てることが増えて、喜んでもらえるやりがいだったり。
力をつけて、大好きな仲間と一緒に面白い事業を作ってみたいという目標もある。
夫と別れたことで、精神的にも自立することができて、以前よりもずっと生きやすくなったし、
会社と夫に依存して生きていたときよりも、面白くて魅力的な人との出会いがたくさんある。
離婚して、会社を辞めるまでの数年間はしんどかったけど、それを乗り越えたことで、なんだかんだ図太くたくましい自分にも気付けた(笑)
与えられたチーズが、当たり前でも永遠でもないことを知っているから、一瞬一瞬を大事にしたいと思えるようになった。
チーズを手放して次のチーズを探す過程で得たものの方が、実は大きいんじゃないかと感じている。
だから、もし大事なものがなくなっても、
多少の失敗や、苦しいことがあっても、
あきらめずに行動し続けていれば、ちゃんと新しいチーズに出会える。
苦しんだ経験も、試行錯誤した経験も、ちゃんと自分の一生役立つ貴重な財産になる。
だから、もし何かを失っても全然大丈夫。心配しなくていい。
あと思ったのは、何か想定外のことが起こった時、受け入れたくないことが起こった時、人はつい事態を分析したりして物事を複雑にしてしまいがち。
でも、本当はネズミの行動の様に、人生はもっとシンプル。
手に入れたチーズがなくなったら、また新しいチーズを見つけるために動き出せばいい。
そんな風に思わせてくれた、勇気をくれる一冊でした。
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