少年ペドロが、宇宙人アミに出会い、宇宙の真理や地球について知っていく三部作のストーリー。アミと一緒に宇宙を旅する中で、ペドロは、地球がいまだ野蛮な、「愛の度数」の低い未開の惑星であることを教わる。1986年にチリで出版され、世界11カ国語に訳された不朽のロング&ベストセラー。(イラストはさくらももこさんです)
なぜこの本に興味を持ったかというと、「この世界の真理と本当の愛についての話」だと思ったから。
「宇宙人が実際に存在するのか?」とか、「この物語が実話なのか?」という点にはあまり興味はないけど、人や宇宙の本質が「愛」だっていうことや、文明が発展するほど、本来はみんなが愛し合って仲良く暮らす世界になっていくはず、という話には共感しかなくて。そうだよね、と。
私は2019年からマーケティングの知識を学び、ビジネスを始めました。1年ちょっとで月収400万円を超え、今は時間もお金も自由な状態になり、コンサルティングをして企業の収益を伸ばしたり、自分のビジネスを持ちたい個人向けにビジネスの知識を教える活動をしています。
でも、お金を稼ぐことそのものにはあまり価値を見出していなくて、その先にある、「すべての人が遊ぶように幸せに生きられる世界を作りたい」というのが根本的な願いであり目標。
そして、個人的には、「自分のやりたいことや能力を活かして人に貢献できたときに得られる幸福感」が、人にとって最高の幸せなんじゃないかと思っています。
だから、私にとってビジネスは、精神的・経済的に自立して、直接的に理想の人生を手に入れるための最良のツールであると同時に、人に貢献して最上の幸福感や成功体験を得られる最高の手段でもある。
そんな価値観なので、アミの物語は、お金を稼いだ先にあるこの世界の本質の話だと思ったんですよね。
ここまで読んで、もし何か少しでも心に感じるものがあれば、ぜひ読んでみて欲しいと思います。
ここからは、特に心に残ったアミの教えの内容と、私の感想をシェアしていきますね。
目次
アミの教え 抜粋
「愛の水準」と「科学の水準」。「文明世界」と「未開世界」。
アミの説明によると、この世界には「愛の水準」と「科学の水準」の2つがある。さらに、宇宙には銀河系だけでも数百万の文明が存在していて、それぞれの星は、「文明世界」と「未開世界」の2つに分類されている。
「愛の水準」というのは、私たちが心に持っている愛の強さ、大きさ、進歩度のようなもの。
「愛の基準」が低く「科学の基準」の方が上回っている世界は、環境破壊や戦争を起こしたりして自滅する方向に科学の力を使い始める。こういう世界は、宇宙では「未開世界」と呼ばれていて、地球も「未開世界」に分類される。
一方で、アミの星のように「愛の水準」が高い「文明世界」は、愛に基づいた組織を作ってみんなで平和に仲良く暮らしている。科学の力を誤った方向に使わないので、自滅することなく、生きのびることができる。(当然、他の星を侵略したりすることもしない。)
ちなみに、アミの星の技術では、「愛の度数」を計測・数値化することができる。
地球人は大体350度〜850度の間。
(魚:50度、 クマ:200度、 アミ:760度、 オフィル星(ペドロがアミに連れて行ってもらった文明世界の星):1000度前後、 太陽に住んでいる人: 1万度。 度数が上がるほど愛の進歩度が上がる。1500度程度あれば、どんな悪人でも愛することができると言われている。)
自分の利益に関係なく、人のために行動している人は700度程度はある。(※私たち地球人が目指す一つのベンチマークが700度)
アミ「愛とはつよさ、振動、エネルギーであり、その効果はわれわれの機械ではかることができる。もしある世界の愛の水準が低けりゃ、それだけその世界は、多くの人が不幸で、憎しみや暴力や分裂、戦争などが多く、とても自滅の可能性の高い、きわめてきけんな状態にあるんだよ・・・ぼくの言っていることが分かるかい?ペドゥリート。」
アミ「あるていどの科学の水準に達した、でも、やさしさや善意の欠けた文明は、かならずその科学を自滅する方に使い出すんだよ。
「ある世界の科学の水準が、愛の水準をはるかに上回ってしまったばあい、その世界は自滅してしまうんだよ」
アミ「ある世界が、その文明の破滅から救われるための、ゆいいつの力が愛であると認識した時に、はじめてその世界は生きのびることができる。文明の基本としての愛を認識できないでいるかぎり、その惑星はつねに滅亡の危機にさらされるんだ。だってライバル意識や混乱が消えないからね。それがいま、きみたちの惑星で起きていることなんだ。」
「この世には、ゆいいつ、普遍的でかんぺきな、生き延びることを保証しうる組織がある。とうぜんのことながら、ひとつの文明が進歩するということは、それだけ愛に近づくということなんだけど、それを達成した世界は進歩していて、だれも傷つけるということがない。これはわれわれよりはるかにすぐれた知性がつくり出したもので、これ以外この宇宙で生き延びる方法はないんだよ…」
文明が生きのびる唯一の方法は、「愛の水準」を上げること。
ちなみに、愛と知性は相関しているので、「愛の水準」が上がるほど、その文明の科学技術も発展します。
だから、私たちが生きのびるために必要なのは、「愛の水準」を上げていくこと、というのがこの物語のメインメッセージの1つです。
確かに、これだけ戦争や暴力、環境破壊、貧困や争いが溢れている今の地球だと、確かに「未開世界」「未開人」と言われても仕方ないよね…とは思います。
ちなみに、「文明世界」と「未開世界」の違いは何か?というと、次の3つです。
アミ「三つの基本的な必要条件を満たしていない世界のことを、われわれは未開世界と呼んでいる…
文明世界と呼ばれるための三つの守らなければならない必要条件は、第一に宇宙の基本法を知ることだ。この法を知って実行するように心がければ、あとのふたつを実行するのはかんたんなことだ。第二は世界の統一をはかること、たったひとつの政府をつくるべきなんだ。第三は、宇宙の基本法に基づいた組織づくりをすること。」
宇宙の基本法は「愛」なので、要は「愛に基づく統一された世界」を作れているかどうか?が、文明世界の仲間入りができるかどうか、の基準です。
「文明世界」は、「愛の水準」が高くて、みんな兄弟のように仲良く愛に溢れる平和な世界を作っている。一方「未開世界」は、「愛の水準」が低くて、暴力や貧困、環境破壊や争いが溢れ、人々が分断されている。
私たちがやるべきは、私たち個々人の「愛の度数」を上げつつ、武器を作ったり争いをすることをやめて、「愛に基づく統一された世界」を作っていくことだよね。それが、自滅せずに生き残る唯一の方法だよ。という内容。
いまを楽しむ。多くの人は「催眠状態」にかかっている。
もう一つ、とても共感したポイントがこの「催眠状態から抜けて、今をもっと楽しむ」という内容でした。
アミ「まだ現実に起きていない先のことをあれこれ気に病むのでなく、いま起きていることにあたる方が賢明なことだよ。
起こらなかった問題や、これからもけっして起こりもしない問題を心配して、頭をなやませて生きていくのをやめて、もっと”いま”というときを楽しむようにしなくちゃ、と言っているんだよ。人生は短いんだ。もし現実に、なにかの問題に直面したときにそれに全力であたって解決すればいいんだ。起きもしない巨大な津波がいつか押し寄せてきて、われわれを全滅させるだろう、というようなことを空想して心配しながら生きていくのが、賢明なことだと思うのかい。この”いま”という瞬間を、こんな美しい夜をじゅうぶん満喫しなかったら、それこそなんとおろかなことだろう…。よく見てごらん!小鳥たちがなんの心配もせずにとびまわっているのを。どうして、実際に起こりもしないことに頭をなやませて、現在を犠牲にしなくちゃならないんだい?」
アミ「なんてきれいな街灯なんだろう。絵に描いてみたくなるほどだ…。見てごらん。月の光に照らされ、星いっぱいの夜空にシルエットのように、くっきりと浮かびあがったアンテナを…。ペドゥリート、人生はこれらを健全に満喫する以外に目的はない。人生が提供してくれたすべてのものに注意を向けるようつとめてごらん。たえずいろんな素晴らしさを発見することだろう。頭ばかりで考えるかわりに、感じるように知覚するようにつとめてみてごらん。人生の深い意味は、思考のもっとむこう側にあるんだ…人生は現実のおとぎ話のようなものなんだ…神がきみにささげた美しい贈りものなんだよ…なぜなら神はきみを愛しているからね…」
アミ「すべてのひとが催眠術にかかるよ。そのうえみな、たいてい催眠状態でいる…
小道を歩いてきたときのことを思い出してごらん?あのときはすべてがいつもと違っているように感じたね。すべてが美しく見えたろう?あのときは目覚めていたんだよ!いまは催眠状態でねむっている。人生にはすこしも素晴らしいことがなく、きけんなことばかりでいっぱいだと思いこんでいる。潮騒も耳に入らなければ夜の香りも感じない。歩いていることも、本当に”見る”とはどういうことなのかの認識もない。呼吸することも楽しまない。きみは、いまは催眠状態にいるんだよ。否定的な催眠状態だ。ちょうど戦争をなにか”栄光”のように感じているひととか、制服を着ているだけでなんだかえらくなったように感じているひとと同じようにね。これらのひとたちはみな、催眠状態だ。催眠術にかかっていて、深くねむっているんだ。」
まだ起きていないことをあれこれ心配して悩んだり、始める前から「自分にできるわけがない」って諦めてる人、確かに多いな、と思うんですよね。(過去の私も含めて)
起きていないことを悩むのではなく、目の前の幸せをじっくり味わう。
「自分にはどうせ無理」と諦めるのではなく、自分の心が本当にやりたいと思ったことをやらせてあげる。
人間は、心から「やりたい!」と思ったことは、叶えられるものだと思ってます。(ほんとに)
だから、自分が勝手に生み出した不安モンスターに振り回されたり、ネガティブなことばかりに目を向けるんじゃなくて、もっと目の前の美しい世界を一緒に楽しめる仲間が増えたらいいよね、と思います。(催眠状態の人が減ったら、もっと楽しい世界になるはず!)
愛はだれもけいべつしない
私たちが「愛の度数」を上げていく上で課題になってくるのが、自分の「精神的エゴをどう乗り越えるか」なんですが、この「愛はだれもけいべつしない」という指摘は、個人的にも心に残りました。
アミ「精神的エゴは、だれかに対してけいべつを感じるとき、その人のことを”精神的にあまり進歩していない”とさげすむ気持ちをいたくたびに、見つけることができるんだよ。」
「愛はだれもけいべつなんかしないよ。たとえ精神的な虚栄心を持っている人でもね。愛は理解力があるんだ。奉仕することにつとめ、他人を避難しないようにすることだよ。ちょうど父親が子どもの小さな欠点を避難しないのと同じようにね。」
「われわれはみな、人生という名の学校の生徒だ。もし新しい世界をつくりたいなら、過去の過ちを罰することをしていないで、新しいよりよい解決法を提出して、実現のために戦うべきなんだ。」
みんなそれぞれの人生の冒険をしている仲間だし、進捗度やステージ、価値観は違うのが当たり前なので、自分と違うものを軽蔑したりジャッジするんじゃなくて、お互い温かく見守ったり、許しあえる優しい世界になったらいいよね、と思いました。
この世界の運命はきみの行動にかかっている
アミ「そう、きっときみの世界は、きみの惑星の運命は、この本を読んでいる”きみ”の行動しだいだろう。”きみ”がきみの惑星のすべての運命の決定をくだすことになるだろう」
物語の終盤のアミの言葉。これは本当にそうだなーと思いました。
せっかく生きるなら、少しでも良い世界を作りたいし、綺麗事じゃなくて、私たち一人ひとりの意識や行動次第でこの世界は変わっていくんだろうな、と思います。そのくらい、個人個人のパワーは大きい。
感想
「愛」に基づく平和で豊かな世界を作りたい
お金は「悪」なのか?
「世界平和」に「ビジネス」でレバレッジをかけていきたい
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